2026年04月30日
人生会議(ACP)を知っていますか?
「人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)」とは、
あなたが大切にしたいこと、望んでいる生き方、そして「もしものとき」に
どのような医療やケアを望むかについて、前もって考え、話し合っておくことです。
出典:厚生労働省『自分らしく生きるための「人生会議」ポータルサイト』
日本は超高齢社会を迎え、医療の高度化により最期の迎え方の選択肢も複雑になりました。厚生労働省の意識調査(令和4年度)によると、人生の最終段階の医療・ケアについて家族等と「詳しく話し合っている」方は全体の約3%にとどまっており、多くの人がまだ話し合えていないのが現状です。
「死」について語ることはタブーという暗黙のルールがある日本で、若いうちなら「まだそんなことを考える必要はない」、歳を取ってからだと「縁起でもない」と言われたり、または「言われるのではないか」という気まずさから、話し合いができていないという方がほとんどなのではないでしょうか。
しかしこれは自分らしく生き抜くための、とても前向きな対話です。高齢の親を持つ子世帯の方にも、また高齢者本人にも、ぜひ知っておいてほしい内容ですので、少し詳しくご紹介します。
人生会議(ACP)って何?
冒頭でも述べた通り、人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)とは、「もしものときのために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組み」のことをいいます。
厚生労働省が「人生会議」という愛称を決定したのは2018年。「終活」や「生前整理」「遺言書作成」等と混同されることも多いのですが、人生会議はこれらとは違い、文書を作ることや片付けだけが目的ではなく、価値観や希望を伝え合い、互いに理解し合う「話し合いのプロセス」そのもののことを指しています。
万が一、突然の事故や病気等で意思表示ができなくなったり体が動かなくなってしまった場合に備え、患者自身の価値観や希望に沿ったケアを実現することが目的です。
ACPの具体的な進め方
ACPは一度決めて終わりではなく、体調やライフステージの変化に合わせて何度も繰り返し話し合うことが大切です。「こうしなければいけない」という決められた進め方はありませんが、主に以下のようなプロセスで進めるのが望ましいとされています。
STEP1 自分の希望や思いについて考える
STEP 2 信頼できる代理人を選ぶ
STEP 3 医療・ケアチームも交え話し合う
STEP 4 伝え、共有する
上記のプロセスは一度やったら終わりではありません。気持ちは変わることがあるのが当然なので、その都度何度でも繰り返し話し合うことが大切です。
ACPは「強制」ではありません。「共生」のための一歩です
「もしものとき」について話し合うのは、ご自身のためだけでなく、あなたの周りにいる大切なご家族や、信頼できる人のためにもなります。しかし、あくまで自分が主体的に考え、進めるものですので「話し合いたくない」「知りたくない」という人に強制することはできません。また、話し合う内容も決まってはいません。「自分がこれからどう生きたいか」「今後どんな治療を受けたいか、もしくは受けたくないか」「人生の最終段階はどこで過ごしたいか、誰と過ごしたいか」など、人それぞれです。
大切なのは「正解」を出すことではなく、あなたの気持ちを家族や信頼できる人と共有しておくことです。
もしもの時に、「こんなはずじゃなかった」「これで良かったんだろうか?」とお互いが後悔することのないよう、これからの人生において大切にしたいことを、身の回りの人に知っておいてもらうことです。雑談程度の話から始めても全く問題ありません。
厚生労働省のページに、「人生会議」について漫画で紹介されているものがあったので最後にご紹介します。
自分の身にいつ何が起きるかは誰にもわからないことですから、元気なうちから自分の価値観や希望を周囲と共有しておくことで、これからの人生を安心して、楽しく過ごしていきましょう。
厚生労働省:人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)してみませんか?


